先日、KNOPPIX5.3.1DVD日本語版が発表されました。もともとUSBメモリーでEdu6のknoppixは使っていたのですが、せっかく新しいOSが使えるようになりましたので、5.3.1を入れる事にします(もちろん無料ですし)。インストールの方法はUSBメモリーと変わりませんが、ハードウェア準備編の写真に有りますように今回はUSBメモリーではなく、コンパクトフラッシュにインストールします。半分自分自身の備忘録ですが、USBメモリーでknoppixを使いたい方のお役に立てれば幸いです。
■KNOPPIX5.3.1を手に入れる
http://unit.aist.go.jp/itri/knoppix/ に knoppix_v5.3.1DVD_20080326-20080408-AC.iso が有りますのでダウンロードします(4.3Gありますので時間が掛かります)。次にこれをDVD-R、DVD-RWに焼きます(直接isoファイルを焼いても使えません)。円盤の作成の方法は省略しますので、どこかで調べてください。円盤を作成しなくても、knoppix_v5.3.1DVD_20080326-20080408-AC.isoをダウンロードして、WinRARなどで解凍したファイルを用いてUSBメモリーやコンパクトフラッシュ(以下CF)にコピーしても使えます。私自身、B's Recorder9を使ったところ、isoファイルをDVDではなくCDと認識してしまい、うまく焼けませんでしたので、直接CFにコピーしました。
■CFのフォーマット(Linux上から)
まず、CFをフォーマットするのですが、その前に、領域を分けます。することは、Knoppix上から、パーテイションを分け、KnoppixをインストールするフォルダーをFAT32フォーマットします。KnoppixのDVDかCDを作り、他のパソコンなどでknoppixを立ち上げ、「システム」のPertation EditorもしくはQTPertedを用います。最近のknoppixは日本語表示だと思いますが、ドイツ語や英語でしか表示されなくても大体わかると思います。心配でしたら、データの入ったハードディスクは外しておいた方が無難です。
容量全てをフォーマットする場合はWindows上からできますが、USBメモリーなどのストレージデバイスはWindows上からは第1パーテーションしか扱えませんのでパーテーションを2つ以上にはできません。全ての容量をを第1パーテーションにした場合、そのCFにはknoppix上から書き込めなくなります。2つ以上に分割する場合は、1つ目にknoppixを入れるとすると、2つ目以降はknoppix上で書き込めます。しかしこの場合、WindowsでCFを使い回す場合には、Windows上では1つ目のパーテーションしか見えませんので、knoppixの入っている1つ目のパーテーションでは読み書きできますが、2つ目以降を扱えません。
わかりにくいですが、用途によって、割合を最適化する必要があります。例として、最初に書きましたKNOPPIX Edu6の場合、knoppixはCDなので700Mであり、USBメモリーは2Gでした。USBメモリーをWindowsの方で頻繁に使いますので、1.9Gと0.1Gに分けております。この場合、Windowsで使う時は、1.9G-0.7G(knoppix)=1.2GがWindows上で使う事ができ、Knoppix上では、700Mのknoppix(読み専用)と100Mのデータ保存用の領域が使えることになります。この100Mの領域はWindowsでは読めませんので、knoppixからWindowsにデータを持って行きたい場合には、ネット上に書き込むか、別のUSBメモリーなどで移動する必要があります。つまりこの領域はknoppix上でしか役に立たないので100Mに抑えてある訳です。
今回は、knoppixでしか扱いませんので、4500M(4.39G)と残り3G強の2つのパーテーションに分割し、1つ目にknoppixを入れました。knoppixとNTFSは相性が悪そうなので、どちらもFAT32です。古いknoppixはFAT16の方が相性が良いようですが、FAT16は2Gの制限があるので、今回は使いませんでした。
■マスターブートレコードに書き込む(Windows上から)
マスターブートレコードはハードディスクなどの記憶媒体の初めに読みに行く領域で、普段は目に触れない領域ですが、ここにknoppixを読みに行くように書かれていないとknoppixが立ち上がりませんのでこれを書き換えます。
まず、syslinux-3.36.zipをどこかから拾ってきます。もっと新しいsyslinuxが有るかもしれませんが、3.36でとりあえず動きます。そのsyslinux-3.36.zipを何処でも良いのでzipが解凍できるソフトで解凍します。c:\syslinux-3.36というフォルダーに解凍した場合、c:\syslinux-3.36\win32syslinux.exeが有る筈なので、それを実行します。つまり、c:\syslinux-3.36に解凍した場合は、DOSプロンプトで以下の様に打ちます。
C:\Users\**(ユーザー名)>cd c:\syslinux-3.36\win32
C:\syslinux-3.36\win32>syslinux -ma m:
(syslinux-3.36.zipの解凍先がC:\syslinux-3.36で、CFがMドライブの場合(最後の「m:」がMドライブを示す))
暫く待つと終了です。
■KnoppixをCFにコピー(Windows上から)
Knoppix5.3.1の中身をすべてFAT32フォーマットした1つ目のパーテーションにコピーします。次に、\boot\isolinuxの中のファイルを直下にコピーします。例えば、M:\boot\isolinux\isolinux.cfgというファイルの場合、M:\isolinux.cfgに移動します。これをM:\boot\isolinux\の全てのファイルについて行います。そして、直下にあるisolinux.cfgというファイルをsyslinux.cfgに名前を変えます。
これで立ち上がれば完成です。USBメモリーにknoppixをインストールする場合も同様で作る事ができます。立ち上げた後に、IPアドレスやサーバーのインストールなどの適当な設定をして、hda2に「現在の状態を保存」しておけば、次回からは、bootの時に「knoppix myconfig=/mnt/hda2」と打てば前回の設定が呼び出せます。USBメモリーの場合は、持ち歩いていれば、(うまく立ち上がる限り)どのパソコンからでも同じ環境が使える様になります。
余談ですが、現在、1日くらい稼働させましたが安定しております。しかし、メールサーバーの構築に失敗しております。どなたかknoppixでメールサーバーを構築できた方は居りませんか?方法をご教授いただけると有り難いです。
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